菅谷たたら山内 見学
島根県雲南市吉田町の山間にある「菅谷たたら山内」を訪れてみました。
もののけ姫に登場する「たたら場」のモデルと言われています。
小川の流れる山間の田園風景の中を駐車場から少し歩いて「菅谷たたら山内」に入ってみます。
菅谷たたら山内 入館料【ガイド付き】
「菅谷たたら山内」を見学するには、入館料が必要になります。営業は17時までですが入館受付は16時までになっていますので、夕方訪れる際は気をつけてください。
受付を済ませるとガイドの方が建物の中や町並み、たたら場の中などを案内してくれます。ガイドで説明してくれるので、良く判って勉強にもなりました。
個人:一般 350円 小・中学生 230円
菅谷たたら山内 製鉄炉
右手の大きな建物が製鉄炉がある建物です。建物の中は18.2m四方の大きさで天井(棟)まで高さも8.5mもあるそうです。
中の製鉄炉は1400度とか1500度まで温度が上がっていたそうで、ある程度建物のスペースがないと駄目なのは想像付きますね。
今は綺麗な建物になっていますが約10年の時と8億の費用を使い改修、耐震工事などされ昔の姿のままに作り直されているそうです。
人力の「ふいご」で風を送り炉の温度を上げていたそうです。もののけ姫で見た世界ですが、実物見るとスケールが伝わってきます。
1906年(明治39年)以降は近代化されて水車で風を送る方式に変わったそうです。
こんな感じでガイドさんが資料を提示しながら説明してくれました。
そもそも「たたら場」とは?【砂鉄から玉鋼を作る】
たたら場は、写真の真砂砂鉄や赤目砂鉄を製鉄炉で3日間かけて溶かして、日本刀や鉄砲の素材となる玉鋼(たまはがね)を生産していた場所です。
下の写真が玉鋼です。持ち上げさせて貰いましたが、めちゃ重かったです。鉄ですもんね。
大銅場(おおどうば)と桂の大木
写真奥が大銅場(おおどうば)の建物です。なかはギロチンを思わせる文銅が吊り下がっていました。
大銅場では、1875Kの文銅を水車で持ち上げ、落とすことで炉でできた約3トンから4トンの塊を150Kくらいの塊に刻んでいたそうです。
横に立つ桂の木の大木は3月下旬から4月上旬にかけて赤から黄色に芽吹くそうで、運が良いと「たたら場」らしい赤い大木がみられたかと思います。
4月上旬に伺ったのですが2025年は赤い時期が非常に短かくあまり赤くならなかったそうです。
菅谷たたら山内 町並み【栗の木の屋根・屋内】
栗の木の屋根
町並みは各建物の屋根には栗の木の皮が使われていて、綺麗な景観になっています。
小川
裏にも小川が流れており、昔は砂鉄を取るのに山を掘り崩し土砂を水路に流し、砂鉄と他の鉱物を分離させ砂鉄を採取していたそうです。
三軒茶屋 元小屋の屋内
三軒茶屋の中や、元小屋の中です。
菅谷たたらで働いてた方の屋敷や出荷等の運営を行う事務所になっていた場所などです。
建物の中も自由に見学させて貰いました。
菅谷たたら山内へのアクセス情報
菅谷たたら山内へのアクセス情報です。
お昼を頂いた奥出雲 蕎麦処 一福 本店からは約23Kで車で30分ほどの距離です。
松江自動車道の雲南吉田ICからは約7Kで車で12分ほどの距離です。出雲大社からは約40Kで車で1時間ほどの距離です。
住所:島根県雲南市吉田町吉田4210−2
TEL:0854-74-0350
駐車場
菅谷たたら山内の駐車場です。駐車場内にトイレもあります。